呼吸器

担当患者が医師だと、やりにくい!?

2020年9月18日 日経メディカル Online 呼吸器

私みたいにくたびれたオジサンドクターになると、これまでに様々な外来患者さんと出会ってきました。その中でも思わず意識しちゃうのが、他医療機関の医師です。実際にチラホラいらっしゃるんですよ。もちろん部長以上のポジションに就いておられるエラい先生方もいらっしゃるわけで。となると、さすがに緊張します。診療分野は異なる医師なのですが、病状説明には当然ながら専門用語を連発しますし、ちょっとした異常所見でも細かい議論になることが多くあります。

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オンブレスが首位のセレベントを猛追

2020年9月12日 日経メディカル Online 呼吸器

 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、長時間作用型吸入β2刺激薬(吸入LABA)のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、53.9%の医師がサルメテロールキシナホ酸塩(商品名:セレベント)と回答した。 第2位のインダカテロールマレイン酸塩(オンブレス)は41.9%、第3位のホルモテロールフマル酸塩水和物(オーキシス)は4.2%の医師が、最も処方頻度の高い薬剤として選んだ。 第1回調査、第2回調査、第3回調査の調査を通じ、順位の変動はないが、第1位セレベントと第2位オンブレスのシェアの差は回を追うごとに縮まっている(処方頻度割合の差:29.9%→27.6%→20.8%→12.0%)。

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国内初、気管支喘息を治療する3剤配合吸入薬

2020年9月11日 日経メディカル Online 呼吸器

 2020年8月26日、気管支喘息治療吸入配合製剤インダカテロール酢酸塩/グリコピロニウム臭化物/モメタゾンフランカルボン酸エステル(商品名エナジア吸入用カプセル中用量、同吸入用カプセル高用量)が薬価収載と同時に発売された。本薬は6月29日に製造販売が承認されていた。適応は「気管支喘息(吸入ステロイド薬、長時間作用性吸入β2刺激薬および長時間作用性吸入抗コリン薬の併用が必要な場合)」、用法・用量は「成人、中用量カプセル1回1カプセルを1日1回、症状に応じて高用量カプセルを1日1回専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)で吸入」となっている。1カプセル中にインダカテロール(IA)150μg、グリコピロニウム(GP)50μg、モメ

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13年ぶり改訂、肺NTM症ガイドラインの変更点(前編)

2020年9月8日 日経メディカル Online 呼吸器

肺非結核性抗酸菌(NTM)症はこれまで、多くの国において、米国胸部疾患学会(ATS)および米国感染症学会(IDSA)のガイドラインに準じて治療されてきました。実はこのガイドライン、このたび13年ぶりに改訂されました。2007年から長年更新されていなかったため、世界中の医師が待ちわびていたモノです。

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もっと簡単な喘息診断法を活用してほしい

2020年9月3日 日経メディカル Online 呼吸器

 喘息死をゼロにするためには、非専門医にとっても分かりやすいガイドラインの作成が必要不可欠だ──。このたび第1回日本喘息学会総会学術大会(会期:8月9~10日、開催地:大阪市)が開催され、同学会理事長を務める東田有智氏(近畿大学病院病院長)が「喘息診療の今後への期待と日本喘息学会設立の意義」と題して講演を行った。

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この肺音の疾患は?(難易度 ★☆☆)

2020年8月24日 日経メディカル Online 呼吸器

現病歴: 1週間前から息苦しさと倦怠感を伴う咳嗽、喀痰、鼻汁が出現。3日前に近医を受診し、喘息の診断で葛根湯、クラリスロマイシン、屯用のロキソプロフェンが処方された。しかし症状は改善せず、両側の胸部下部に咳で悪化する胸痛も出現するようになり、再度近医を受診した。胸部X線で両側下肺野に浸潤影が認められ、当院ERを紹介受診し、著明な低酸素血症および腎機能障害も認められたため緊急入院となった。

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COPD増悪時はクレアチニン値のチェックを

2020年8月21日 日経メディカル Online 呼吸器

 当院には、COPDが増悪した患者さんがかなりの数、入院してきますが、予後不良と思われる因子をたくさん認めます。肺アスペルギルス症の合併、過去の入院歴、低アルブミン血症……などなど。その中でも、急性腎障害(AKI)の有無が重要であるという知見がこのたび報告されました。

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「嚥下の3分クッキング」を口ずさんで

2020年8月17日 日経メディカル Online 呼吸器

いつの間にかすっかり夏になりました。冷たいものを美味しく感じるのは、私たちだけではありません。嚥下障害がある方にとっても、冷たいものが良い作用をもたらすのです。

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論文にもなった、日本人がマスクを着ける心理

2020年8月17日 日経メディカル Online 呼吸器

 当院の外来には、在宅酸素療法中の患者さんが多数来院されます。言わずもがなですが、エアロゾル産生については鼻カニューレを装着しているとリスクが高くなります。ゆえに、必然的に患者さんにはマスクの装着をお願いすることになりますが、まぁこれがしんどいことしんどいこと。 サージカルマスクがリザーバーの効果を発揮して、ちょっと酸素が吸いやすくなるかもと思ったのですが、実際のところは顔が暑くて息苦しくなってしまうそうで。この夏は特に、外来患者さんの多くが「もう無理」とギブアップ宣言をしています。

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内視鏡医が絶対見たくない、あの瞬間!

2020年8月7日 日経メディカル Online 呼吸器

私は普段から気管支鏡検査を行っていますが、最も恐れていることの1つに「漏水検知」があります。その名の通り、漏水、つまりカメラに亀裂が入ってしまうことを意味します。当院では、内視鏡を使用した後、全例に漏水検知を行ってから洗浄します。この漏水検知は、医師の仕事なのですが、いやぁドキドキしますね。もし漏水が検知されたら、莫大な修理費用がかかってしまうからです。

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気胸の術後再発が多いのは男性? 女性?

2020年8月4日 日経メディカル Online 呼吸器

 気胸っていうと「男性」というイメージがありますが、女性でも時折経験します。女性特有の気胸として、月経随伴性気胸やリンパ脈管筋腫症などによる続発性気胸があります。では、男女で気胸の臨床像はどれほど違いがあるのでしょうか。 今回、日本の気胸診療において中心的な役割を果たしている日産厚生会玉川病院(東京都世田谷区)から、かなりの数の気胸症例をまとめた報告があったので紹介したいと思います。 紹介するのは、General Thoracic and Cardiovascular Surgery誌に掲載された「性別は原発性自然気胸の臨床像に影響を与えるか?

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喘息へのトリプル吸入薬が登場、感染対策は?

2020年7月31日 日経メディカル Online 呼吸器

2020年6月29日、エナジア(吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)/長時間作用型抗コリン薬(LAMA)の3剤配合薬)と、アテキュラ(ICS/LABA配合薬)が承認されました。ウルティブロ、オンブレス、シーブリの吸入デバイス「ブリーズヘラー」に新しい仲間が加わり、充実したラインナップになっています。 

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肺聴診、何カ所での聴診がベスト?

2020年7月20日 日経メディカル Online 呼吸器

 これまでの連載では、肺の聴診で欠かせない肺音用語について解説しました(第1回、第2回)。今回は実際の聴診方法について学んでいきましょう。肺聴診で重要なポイントは、聴診器をしっかり当てて患者さんに大きく呼吸をしてもらうということです。肺音は心音よりも高い音のため、聴診器をしっかり密着させないと音が拾えないだけではなく、皮膚とのこすれ音(クラックルと区別しにくい)が発生してしまいます。また、大きく呼吸をしてもらうことで乱流が発生するため、呼吸音がはっきりと聴こえるようになります。

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「先生、助けて、体重が増えない」

2020年7月17日 日経メディカル Online 呼吸器

慢性呼吸器疾患を有している患者さんは、安静時エネルギー消費量(resting energy expenditure:REE)がとても大きくなります。これは、呼吸筋酸素消費量が増え、代謝が亢進するからです。そのため、頑張ってご飯を食べないとるいそうが徐々に進んでいきます。「先生、どうしたら体重が増えるんですか? 助けてください……」私は、毎週1人くらいはこうした相談を外来で受けます。特に、非結核性抗酸菌症を合併した気管支拡張症の高齢女性は、かなり体重が増えにくい。驚くなかれ、20kg台の患者さんもいます。 呼吸筋酸素消費量が多いだけでなく、非結核性抗酸菌による感染を合併していれば、炎症が体内にくすぶっていることを意

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抗線維化薬は特発性肺線維症の死亡リスクを3割超減らす

2020年7月7日 日経メディカル Online 呼吸器

特発性肺線維症(IPF)は、予後不良の間質性肺炎の1つで、根本的な治療法がありません。抗線維化薬であるピルフェニドン(商品名ピレスパ)とニンテダニブ(商品名オフェブ)が販売されており、これらを使い分けて治療する戦略が現在の主流です。ピルフェニドンで問題になるのは光線過敏症などの皮膚障害で、ニンテダニブで問題になるのは下痢などの消化器症状です。両薬のhead to head試験は存在しませんが、ニンテダニブの方が、幾分、肺機能減少や生存的利益が良好であるというデータが多いように思います。

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【動画】國松流の腹部触診テクニック

2020年7月6日 日経メディカル Online 呼吸器

 今回は國松流の腹部の触診テクニックについて紹介します。(5分13秒)

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喘息に待望のトリプル吸入薬が承認、服薬管理に使うデバイス装着型センサーも登場

2020年7月4日 日経メディカル Online 呼吸器

 ノバルティスファーマは2020年6月29日、吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)/長時間作用型抗コリン薬(LAMA)の3剤を配合した喘息治療薬(商品名エナジア吸入用カプセル中用量/同カプセル高用量)の製造販売承認を取得したと発表した。喘息の適応を持つトリプル吸入薬が承認されたのは世界的にも初めて。

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西成区あいりん地区ホームレスのコロナ事情

2020年7月3日 日経メディカル Online 呼吸器

 大阪市西成区のあいりん地区は、日本で最も結核の罹患率が高い町です。私の病院にも同地区から頻繁に患者さんが入院してきます。 10年前はあまりイメージが良くない町だったかもしれません。昔、ボランティア団体の活動に付いていったことがありますが、不衛生な所が多かったと記憶しています。そんな団体の職員から、現在のコロナ事情について詳しく聞くことができたので、ご紹介したいと思います。

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看護で「気道クリアランス」を保つには?

2020年6月29日 日経メディカル Online 呼吸器

こんにちは。呼吸器内科の看護師をしています。先輩たちがよく「気道クリアランスをどのようにして維持していくか?」という話をしているのですが、私には「気道クリアランス」という言葉の意味がよく分かりません。気道クリアランスとは何でしょうか。また、どのようなことを看護師が行えばクリアランスを保てるのでしょうか。たまに行っている「スクイージング」も、気道クリアランスの一つになりますか? 教えてください。

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トシリズマブでCOVID-19重症例の死亡リスク低減

2020年6月26日 日経メディカル Online 呼吸器

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症例において、トシリズマブ(抗IL-6受容体抗体)の上乗せ治療を受けた群は、人工呼吸器装着と死亡の複合から成るエンドポイントについて、標…

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健常者の6分間歩行距離ってどのくらい?

2020年6月23日 日経メディカル Online 呼吸器

 6分間歩行試験とは、運動耐容能を調べる検査です。特にCOPDや間質性肺炎などの慢性呼吸器疾患の患者さんでは、歩行距離の推移が参考になります。 今回紹介するのは、Respiratory Medicine誌に掲載された「健康若年成人における6分間歩行距離(Six-minute walk distance in healthy young adults.)」という論文です(Halliday SJ, et al. Respir Med. 2020 Apr – May;165:105933. doi: 10.1016/j.rmed.2020.105933.)。 6分間歩行試験なんてやっていないよ、という施設もあるかもしれませんので、当院で実際にやっている方法を提示いたしましょう(ATSプロトコル1)に準じています)。 平均距離は諸説あって、成人男性で550~700m、成人

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「新しい生活様式」での吸入指導、工夫いろいろ

2020年6月22日 日経メディカル Online 呼吸器

全世界に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波や第3波の脅威がある中、我々の日常生活は、「ウィズコロナ」と表現されるウイルスとの共存状態を強いられています。「新しい生活様式」が模索される中で、吸入指導の在り方も変革を迫られています。

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“密”に奪い合った、紙カルテ

2020年6月19日 日経メディカル Online 呼吸器

 当院に電子カルテが導入されたのは2017年頃です。他と比べてかなり遅い方だと思うのですが、今でも紙カルテで運営している病院はあるでしょうか? もうほとんどの施設は、電子カルテ化していますよね。 紙カルテで運用していた経験が長かったせいか、今でも「紙カルテ時代」のことを懐かしく思うことがあります。 COVID-19騒動で“3密”を避けるように、という通達がありましたが、紙カルテ時代はとにかくナースやリハビリスタッフなど、距離が近かった。というのも、紙カルテは1つしかないので、看護記録やリハビリ記録を書くにも、お互いにカルテの奪い合いになるのです。 16時過ぎにカルテを書こうものなら、看護記録を書いてい

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電子たばこは肺機能と気道炎症を悪化させる

2020年6月9日 日経メディカル Online 呼吸器

 私の外来には、紙巻きたばこをやめて、加熱式たばこや電子たばこに移行している人がチラホラいます。一般的なイメージとして、これら新型たばこは紙巻きたばこより健康的だと思われているようです。リスク認識がない若者は、新型たばこだけでなく、結局のところ複数のたばこを吸うことになってしまうという懸念もあります1)。 今回紹介するのは、Respirology誌に掲載された「健常者と喘息患者における肺機能と気道炎症に電子たばこが与える急性的影響(Acute effects of e-cigarette vaping on pulmonary function and airway inflammation in healthy individuals and in patients with asthma.)」という論文です。

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レッスン19◆異常陰影を指摘せよ(難易度 低)

2020年6月9日 日経メディカル Online 呼吸器

問:次の胸部X写真で異常陰影を指摘せよ。

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40歳代女性。無症状、検診での異常陰影

2020年6月5日 日経メディカル Online 呼吸器

『日経メディカル』2019年7月号に掲載された胸部X線のクイズです。患者は30歳代の女性。小児喘息以外に特に既往はなく、頭痛持ちでもありません。喫煙歴、飲酒、内服歴もありません。来院の10日前に後頭部が痛み始め、睡眠にも支障が出るほどで、3日前からは吐き気・嘔吐も出てきました。市販の鎮痛薬を使っていても改善しないため、病院の救急外来を受診しました。

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「新しい生活様式」の中で吸入指導を見直す

2020年6月3日 日経メディカル Online 呼吸器

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、私たち医療機関でも「3密」を防ぐべく、頻回の院内消毒や換気、車内や個室でのトリアージ診察、職員の朝夕の健康チェックなどを行い、予約患者の受診数調整や電話による診察など、その対策に忙殺される日々が続いております。このような時期だからこそ、喘息やCOPD患者さんのアドヒアランスを良好に保ち、安定したコントロールを維持することが重要です。そのためには、患者さんが吸入薬を毎日規則正しく適確に使用していただくための吸入指導の継続が必要になります。

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COVID-19でも抜管後の嚥下障害は難題

2020年5月29日 日経メディカル Online 呼吸器

新型コロナウイルスに対する治療薬が議論されているのを耳にすることが多いですが、案外取り上げられていない問題として、抜管後の嚥下障害という大きな課題があります。先日ご紹介…

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With COVID-19で心掛けたい3つのこと

2020年5月26日 日経メディカル Online 呼吸器

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、日常診療が大きく変わりました。丁寧に診察をしたり、じっくりとお話しをしたりすることも、あまり良しとされません。私たちが受けてきた教…

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腎不全患者におけるセフェピム脳症の頻度

2020年5月26日 日経メディカル Online 呼吸器

 セファロスポリン系抗菌薬の中でもセフェピム塩酸塩(商品名マキシピーム他)による中枢神経障害は、比較的頻度が高く、「セフェピム脳症」と呼ばれています。腎機能障害、肝機能障害がある患者さんや、血液脳関門が破壊された髄膜炎の症例などで経験することがあります。 過去に報告されているセフェピムによる神経毒性198例のレビューによると、発症した人の87%が腎機能障害を有しており、ほとんどが意識障害を生じたそうです。

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60歳代女性。全身倦怠感、息切れ

2020年5月22日 日経メディカル Online 呼吸器

『日経メディカル』2019年9月号に掲載された胸部X線のクイズです。患者は60歳代の女性。2年前、転んで右足首を骨折した時の手術前検査で、胸部X線像の異常を指摘されていました。当時は自覚症状がほとんどなかったため、経過観察となっていましたが、その後の経過で全身倦怠感や呼吸困難感、軽度の咳嗽が出現したため、専門医療機関を紹介受診しました。なお、4年前の検診では、胸部X線像の異常は認められていませんでした。

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ネーザルハイフローには同意書が必要か?

2020年5月22日 日経メディカル Online 呼吸器

 他院から呼吸不全の患者さんが転院してきたとき、申し送りでこのようなことを言われました。「患者さんおよび家族さんから、既にネーザルハイフローの同意書はもらっています」。 はて……。ネーザルハイフローに同意書? 必要なのだろうか。 当院にはネーザルハイフローに関する同意書がありません。

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退院で終わりにしない誤嚥性肺炎診療を

2020年5月14日 日経メディカル Online 呼吸器

入院診療の方向性がそれでよかったのか、本当に分かるのは退院後だと思うのです。救命できた、退院できたといった事実だけでは評価はできません。そういう意味で、退院後に初めてお…

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COPDにおける慢性咳嗽の頻度は何%?

2020年5月11日 日経メディカル Online 呼吸器

 COPDの主症状は、労作時呼吸困難、喀痰、慢性咳嗽などです。慢性咳嗽は、喀痰を伴う湿性咳嗽になることが多いのですが、これがどのくらいの頻度なのかというデータはあまり多くありません。 ちなみに、韓国のコホートでは、1613人のCOPD患者さんの23.4%が慢性咳嗽を有していたと報告されています。

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レッスン18◆異常陰影を指摘せよ(難易度 中)

2020年5月8日 日経メディカル Online 呼吸器

問:次の胸部X写真で異常陰影を指摘せよ。

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吸入ステロイドの知られざる副作用「軟化症」

2020年4月27日 日経メディカル Online 呼吸器

 吸入ステロイド(ICS)の副作用としては、肺炎(軽症例が多く、死亡リスクは上昇させない)、口腔内カンジダ症、嗄声、1cm程度の身長低下(小児期からの使用)などが知られています。 しかしもう1つ、知られざる副作用があります。それが気管気管支軟化症です。その名の通り、気管や気管支が軟化してしまう病態のことです。軟化すると、息切れや喘鳴がさらに悪化してしまうことがあります。

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オルベスコが消えた日

2020年4月17日 日経メディカル Online 呼吸器

 皆さん、覚えていらっしゃるでしょうか。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、シクレソニド(商品名オルベスコ)がウイルス増殖抑制効果を持つかもしれないという症例報告が3月2日に日本感染症学会のウェブサイトに掲載され、その後ニュースやテレビでも紹介されたことを。 私は当時、他の吸入ステロイドとは異なり、シクレソニドがin vitroでロピナビル(リトナビルとの合剤でHIV感染症治療薬の「カレトラ配合錠」として販売中)と同等のウイルス増殖抑制作用があるという情報を知っていましたが、巷であれほど話題になるとは夢にも思いませんでした。

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人工呼吸器関連肺炎患者への抗菌薬、どう選ぶ?

2020年4月15日 日経メディカル Online 呼吸器

 はじめまして、聖隷浜松病院の長岡です。前回は腎盂腎炎の症例を基にASTがどのように抗菌薬の選択や治療期間の選定、そして主治医への治療提案を行っているかを紹介しました。今回は人工呼吸器関連肺炎(VAP)に対する抗菌薬の選択について、ケースを基に紹介したいと思います(ケースは経験に基づく仮想症例)。 患者は、心筋梗塞のため前医で経皮的冠動脈形成術(PCI)が施行されていました。PCI後の造影で冠動脈破裂が判明、当院に搬送され緊急手術により止血されました。

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「おかえり」に、嬉しそうに「ただいま」

2020年4月14日 日経メディカル Online 呼吸器

誤嚥性肺炎に限ったことではないですが、急性期をなんとか乗り切ると、治療後にどう過ごすのかという次なる課題が現れます。すぐに退院できそうか、より長期的なリハビリテーション…

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重症喘息にアジスロマイシン長期療法は有効(だけど…)

2020年4月13日 日経メディカル Online 呼吸器

 呼吸器内科医にとって、“アジスロマイシン長期療法”はちょっとやっかいな存在です。 マクロライド系抗菌薬は、抗菌作用以外に抗炎症・免疫調整作用を有します。これにより、14員環マクロライドであるエリスロマイシンは、びまん性汎細気管支炎に効果を発揮すると考えられています。 同じマクロライド系抗菌薬のアジスロマイシン水和物も、COPDに対して長期内服することにより、初回増悪までの期間が延長し、年間の増悪頻度を減らせるという報告があります1)。ただし、その恩恵の裏で耐性菌が1.5倍に増えるという報告もあるのです2)。

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レッスン17◆異常陰影を指摘せよ(難易度 低)

2020年4月7日 日経メディカル Online 呼吸器

問:次の胸部X線写真で異常陰影を指摘せよ。

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人工呼吸器の装着中、氷枕は禁忌!?

2020年4月6日 日経メディカル Online 呼吸器

人工呼吸器を使用している患者さんが発熱していたので、氷枕を使用しました。ところが、先輩看護師に「気道が閉塞するでしょ!」と怒られてしまいました。人工呼吸器使用中の患者さんには、氷枕は禁忌なのでしょうか。理由も含めて教えてください。

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最近見ない? 気管支鏡トレーニング人形

2020年4月3日 日経メディカル Online 呼吸器

 気管支鏡検査は、内視鏡検査の中では比較的安全かつ簡便に行えるものだと思いますが、研修医や若手医師にとっては、幾つかハードルがあります。 まず、特にミダゾラムなどで静脈麻酔をかけていると、舌根が沈下しやすいので、声帯を通過させるのに難渋することがあります。アウェイクだと声門への到達は容易なのですが、通過するときに大きな咳嗽が出る上、その後パニックになる患者さんもいます。

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60歳代男性。肺癌検診

2020年4月3日 日経メディカル Online 呼吸器

『日経メディカル』2019年12月号に掲載された胸部X線のクイズです。患者は60歳代の男性。肺癌検診を受診した際に胸部X線検査を行いました。特記すべき症状はありません。過去喫煙者で、20歳から60歳まで1日20本の喫煙歴があります。

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新型コロナ流行期の喘息発作はスペーサーを

2020年3月31日 日経メディカル Online 呼吸器

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する中、日本小児アレルギー学会は2020年3月26日、喘息発作に対してネブライザー(吸入器)を用いると、曝露カテゴリー高リスクのエアロゾルが発生する状況を作るため、できるだけスペーサー(吸入補助具)を用いるよう促す注意喚起を公表した。 ネブライザーは薬液を霧状(エアロゾル)にすることで、吸入した薬を気管支へと確実に届ける。現在、COVID-19の主な感染経路は飛沫感染および接触感染と考えられているが、特定の条件下では空気中を浮遊するエアロゾルによる感染の可能性が指摘されている。

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周産期は結核のリスクが高い

2020年3月23日 日経メディカル Online 呼吸器

 妊娠中に結核に罹患すると、低出生体重児や早産のリスクが上昇することが分かっています1)。しかし、妊娠や出産そのものが結核罹患のリスク因子かどうかについては、結論がいまだ出ていません。 米国ニューヨークでは、妊婦の結核罹患率は10万人当たり18~29人と一般の罹患率(19~39人)と変わらないという報告があります2)。一方で、脱落膜(子宮内膜組織の一部で、妊娠終了時に子宮壁から剥がれ落ちる部分)のTh1免疫系が抑制されることが妊娠維持に関わっているため、妊娠中は結核に感染・発病しやすい素地があるという見解もあります。さて、真実はいかに。

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肺胞音は「空気が肺胞に入る音」ではない?

2020年3月23日 日経メディカル Online 呼吸器

 皆さんこんにちは。前回は9つの肺音データを交えながらラ音について解説しました。今回はその他の副雑音と呼吸音について学んでいきましょう(図1)。

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患者さんが禁煙に向かう行動変容スキル

2020年3月23日 日経メディカル Online 呼吸器

 本症例では、長年の喫煙歴が気になるところです。このようなとき、どのようにアプローチすればよいのでしょうか? 医師30年目のベテランである三嶋医師によるgood practiceを紹介します。三嶋医師:(清水さんといえば太陽町役場の防災課の課長さん。去年、うちの診療所も協力して地域の要支援者の避難計画を立てた※1ときに中心的な役割をされていた方だ。診察室でお会いするのは初めてだなあ。半年前のかぜでの来院時に担当した四本医師は喫煙者であることも聞き取り、禁煙のアプローチもしているな※2。「Prochaskaの行動変容のステージの前熟考期(図1)。

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止血薬のトラネキサム酸をやめたがらない女性

2020年3月20日 日経メディカル Online 呼吸器

 私の外来には、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物(商品名アドナほか)やトラネキサム酸(トランサミンほか)といった止血薬を処方されている患者さんが、何十人もいます。気管支拡張症や非結核性抗酸菌症などの構造破壊がある肺疾患によって、頻繁に血痰がみられるからです。 止血効果は、トラネキサム酸の方が圧倒的に高く、カルバゾクロムはほぼおまじないの域を出ません(参考記事:喀血へのトラネキサム酸は院内死亡率を低下させる)。 血痰と喀血は、どちらも英語でhemoptysisと書きます。英語圏では両者は区別されていないようです。気管支拡張症や非結核性抗酸菌症の患者さんが血痰を訴えることはよくあるのですが、罹病

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「いつ誤嚥してもおかしくありません」だけ?

2020年3月16日 日経メディカル Online 呼吸器

 「内科医の仕事は予測すること」──。当科で受け継がれている上司の言葉です。医学的なことに限らず、患者さんやご家族の価値観や生活環境も踏まえて予測される将来を見据え、道…

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