腎・泌尿器

ハルナールがユリーフを抜いて首位に返り咲き

2020年9月19日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、排尿障害治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、40.2%の医師がタムスロシン塩酸塩(商品名:ハルナール他)と回答した。 第2位のシロドシン(ユリーフ他)は36.6%、第3位のウラピジル(エブランチル)は13.0%の医師が、最も処方頻度の高い薬剤として選んだ。 図には示していないが、第4位はナフトピジル(フリバス他)で4.8%、第5位はタダラフィル(ザルティア他)で3.8%、第6位はプラゾシン塩酸塩(ミニプレス)で1.1%、第7位はテラゾシン塩酸塩水和物(ハイトラシン、バソメット)で0.5%であった。

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SGLT2阻害薬ダパグリフロジンがCKD治療薬に

2020年9月2日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの投与によってCKD患者の腎機能低下が抑制できることを、オランダ・フローニンゲン大学医療センターのHiddo J. L. Heerspink氏らが欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日)で報告した。DAPA-CKD試験の結果で、アストラゼネカは今年3月、「想定を超える有効性が示され早期終了が決定された」ことを公表していた。腎機能低下が中程度に進行した2型糖尿病患者を対象にSGLT2阻害薬の腎保護効果を検証したランダム化比較試験として、2019年春にカナグリフロジンを被験薬としたCREDENCE試験が発表されている。DAPA-CKDによって糖尿病の有無にかかわらずCKD患者に対する腎

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CKD15万人を5年間追跡できるデータベースが腎臓学会にはある

2020年8月25日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 日本腎臓学会は、国内の慢性腎臓病(CKD)患者のデータベース登録を進めている。このデータベースを使えば、日本におけるCKD患者の診療実態をはじめ、治療内容と予後との相関解析などに用いられるなど、診療に関する新しいエビデンスの発見に繋げられる。大学病院の電子カルテのデータベースから自動でCKD患者のデータを収集するシステムを作り上げている。第1期プロジェクトとして国内15大学を受診したCKD患者14万8183人の電子カルテ情報が蓄積しているが、第2期プロジェクトでは国内5大学を受診した15万人のCKD患者を5年間追跡できる縦断データベースの構築も始まっている。さらに第3期のデータベース作りにも着手した。8月19日から神奈川県

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アロプリノールのCKD進行抑制を示せず

2020年7月20日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 血清尿酸値の上昇は、慢性腎臓病(CKD)の進行に関係することが知られている。オーストラリアGeorge Institute for Global HealthのSunil V. Badve氏らは、尿酸生成抑制薬のアロプリノールを投与することで、CKD患者の状態悪化を抑えることができるかを調べるランダム化比較試験を行い、2年後のeGFR低下量にはプラセボ群と差が見られなかったと報告した。結果はNEJM誌2020年6月25日号に掲載された。

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糖尿病の2人に1人はDKD。どう立ち向かうか

2020年6月23日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 糖尿病が原因となり腎機能が低下する糖尿病性腎臓病(diabetic kidney disease; DKD)。このほど国内の2000人規模のコホート研究で、糖尿病患者の実に2人に1人がDKDであるとの結果が発表された。この中には、正常だった腎機能が急速に低下していく「early decliner」と呼ばれる患者も含まれていた。糖尿病患者の腎機能低下を食い止めるにはどのような対策が必要なのだろうか。

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ダパグリフロジン、CKD患者の腎機能低下抑制

2020年4月2日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 英アストラゼネカは3月30日、CKD患者を対象にSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの腎保護効果を検証した第3相試験DAPA-CKDについて、「試験開始当初の想定をはるかに上回る有効性が示された」として、独立データモニタリング委員会の勧告に従って早期終了すると発表した。今後の関係学会で詳細を発表するという。

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「PSAは使えない」のままで本当にいいのか?

2020年3月25日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 日本泌尿器科学会(日泌)は、2020年3月、PSA検診をやめさせようとする国の動きに抗議する要望書を、日本医師会と連名で厚生労働省に提出予定であることを明らかにした。PSA検診については10年以上前から、専門家集団である日泌と厚生労働省のがん検診研究班が対立してきた歴史がある。がん検診の要否は、メリットとデメリットを天秤にかけた上で決められるが、PSA検診の有効性を示唆する新たなエビデンスが出てきていることに加え、不利益を減らすための対策も進行中。PSA検診を再考すべき時が来ているようだ。

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急性腎障害患者のその後のリスクを予測する

2020年2月14日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 米国California大学San Francisco校のChi-yuan Hsu氏らは、入院中に急性腎障害(AKI)を発症した患者を対象に、その後の腎機能低下を予測するための指標として蛋白尿の有用性を検討し、退院から3カ月後の尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)が高い患者は、末期腎疾患に進行するリスクが高かったと報告した。結果は、JAMA Intern Med誌電子版に2020年1月27日に掲載された。

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血液検査なしの造影CTは「造影罪」?

2019年12月19日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 以前、京都大学での医療事故の報告書の件についてコラムを書きました。造影剤腎症を予防するために炭酸水素ナトリウムを投与しようとしたところ、事故につながったというものです。今回は造影剤腎症(contrast induced nephropathy:CIN)そのものについて考えてみましょう。

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RA系抑制とは違う腎保護治療が見えてきた

2019年12月16日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 これまで腎障害を治療する薬剤はなく、血圧や血糖などの管理のほか、尿蛋白を抑えるRA系阻害薬の使用ぐらいしか選択肢はなかった。

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糖尿病の腎機能低下、老若男女の誰が高リスク?

2019年12月9日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 糖尿病患者の腎機能低下に関わるリスク因子のうち、若ければ女性よりも男性が、高齢になるほど肥満が、強いリスク因子となることが示された。

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CKD患者はバクロフェンの脳症リスクが高い

2019年11月26日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 バクロフェンを使用した慢性腎臓病(CKD)患者が脳症を発症した症例報告が複数ある。カナダInstitute for Clinical Evaluative SciencesのFlory T. Muanda氏らは、オンタリオ州の患者情報を登録したデータベースを利用して、バクロフェンの使用を開始した高齢のCKD患者の30日以内の脳症発症リスクを調べるコホート研究を行い、高用量を処方された患者は低用量を処方された患者より脳症リスクが高く、バクロフェン使用者は非使用者よりもリスクが高かったと報告した。結果は、JAMA誌電子版に2019年11月9日に掲載された。

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過活動膀胱のβ3作動薬に新たな選択肢

2019年11月21日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 2019年12月に、過活動膀胱の新薬ビベグロン(商品名ベオーバ)の処方日数制限が解除される。既存のムスカリン受容体拮抗薬(抗コリン薬)やβ3作動薬より処方しやすいと期待されており、専門家は過活動膀胱の治療選択肢が増えることを歓迎している。

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β3刺激薬のベタニスがシェア急拡大

2019年10月12日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、過活動膀胱治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、37.5%の医師がコハク酸ソリフェナシン(商品名:ベシケア)と回答した。 第2位のミラベグロン(ベタニス)は23.0%、第3位のプロピベリン塩酸塩(バップフォー他)は14.1%、第4位のイミダフェナシン(ウリトス、ステーブラ)は12.0%の医師が最も処方頻度の多い薬剤として選んだ。 図には示していないが、5位以下は次の通り。フェソテロジンフマル酸塩(トビエース):5.1%、ビベグロン(ベオーバ):4.8%、オキシブチニン塩酸塩貼付薬(ネオキシテープ):2.0%、トルテロジン酒石酸塩(デトルシトール):1.5%

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スピロノラクトンを有効にする高K血症抑制薬

2019年10月8日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 3種類の降圧薬を用いても血圧コントロールが不良な治療抵抗性高血圧患者は、慢性腎臓病(CKD)患者でもあることが多い。治療抵抗性高血圧にはスピロノラクトンが効果を示すことが多いが、CKD患者では高カリウム血症を起こすとスピロノラクトンが使えなくなる。米国Indiana大学のRajiv Agarwal氏らは、経口カリウム吸着薬patiromerの高カリウム血症抑制効果をプラセボと比較するフェーズ2のランダム化比較試験AMBERを行い、patiromer群はプラセボ群よりもスピロノラクトンの継続投与が可能になったと報告した。結果はLancet誌電子版に2019年9月15日に掲載された。

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ノーベル生理学医学賞受賞の「HIF」って何?

2019年10月8日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 ノーベル財団は2019年10月7日、2019年のノーベル生理学・医学賞の受賞者に、細胞が酸素レベルを感知し、応答する機構を解明した米国と英国の研究者3人を選んだと発表した。

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腎障害を進行させないが蛋白質を制限しない食事とは?

2019年10月7日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 一般に慢性腎臓病(CKD)患者では低蛋白質食が推奨されるが、近年、低蛋白質食は栄養障害やサルコペニア、フレイルを介してQOLや生命予後の低下につながりかねないと指摘されている。低蛋白質食が腎障害を進行させない機序を解明すれば、栄養障害を回避しつつ腎障害を進行させない食事療法になる。

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男性の夜間多尿による夜間頻尿にデスモプレシンは安全か

2019年9月20日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 2009年に夜間頻尿診療ガイドラインが作成されて10年が経過した。この間に新たなエビデンスが示されるとともに新規薬も登場。そのため現在、第2版の作成が進められている。2019年9月12〜14日に東京都で開催された第26回日本排尿機能学会で、ガイドライン作成委員らが注目点について発表した。また、新ガイドラインは2020年春に発刊予定だ。

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極端に暑い日が透析患者に与える影響

2019年8月28日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 極端な高温現象(EHEs)の発生頻度が上昇し、持続期間も長くなっている。こうした傾向は、地球温暖化の進行とともに高まると予想されている。米国Maryland大学のRichard V. Remigio氏らは、米国の末期腎疾患(ESRD)患者の入院や死亡記録と気象データを関連づけて、EHEsが患者の入院と死亡リスクを増加させる可能性があると報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版に2019年8月9日に掲載された。

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ループ利尿薬やステロイドの併用禁忌にデスモプレシンが追加

2019年8月13日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 2019年7月25日~8月4日における、添付文書の改訂情報をお知らせします。チアジド系利尿薬、チアジド系類似薬、ループ利尿薬、副腎皮質ステロイド(注射薬、経口薬、吸入薬、注腸剤、…

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GFRslopeはCKD進行のエンドポイントになる

2019年8月7日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

慢性腎臓病(CKD)進行の代替エンドポイントとしてのGFR slope(1年あたりのGFR変化量)の有用性を検討するため、系統検索により、CKDのランダム化比較試験(RCT)47件を集めたデータベース…

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経口の腎性貧血治療薬「HIF活性化薬」のインパクト

2019年7月30日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 血液疾患治療は新薬が続々と登場したことで新たなステージに突入した。さらに遺伝子操作などの最先端技術は、血液細胞を“改造”することで、新しい治療法を生み出し始めている。…

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RCT参加者は患者全体の特性を代表しているか?

2019年7月29日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 オーストラリアNew South Wales大学のBrendan Smyth氏らは、透析を受けている末期腎不全患者が100人以上参加している189件のRCTを抽出してプール化し、米国の透析患者登録データベースと患者特性を比較したところ、平均年齢、糖尿病合併率、死亡率などに違いが見られたと報告した。結果はJAMA Intern Med誌電子版に2019年7月8日に掲載された。

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CKD患者にもシックデイ・ルールの説明を

2019年7月9日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 シックデイ・ルールといえば糖尿病で有名だが、名古屋大学先進診療システム学寄附講座准教授の安田宜成氏は、体調不良時に発生し得る急性腎障害(AKI)などを予防するため、慢性腎臓病(CKD)に対するシックデイ・ルールを提唱する。CKDのシックデイ・ルールはどのようなものなのか安田氏に聞いた(文中敬称略)。

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CKD患者に対する酸化マグネシウム投与は冠動脈石灰化の進展を抑制

2019年7月8日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 透析を行っていない慢性腎臓病(CKD)患者に対する酸化マグネシウム製剤の投与の効果が検証された。

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中国腎移植後の診療拒否裁判で考える応召義務

2019年7月2日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 先日、医師の応召義務に関して興味深い判決が出された。中国で腎移植手術を受けた患者が帰国後、フォローアップ治療のために浜松医科大学医学部附属病院を受診した際に病院側が診療を拒否した事案で、患者が不法行為と債務不履行の双方で損害賠償請求を行った訴訟である。この判決が2018年12月14日に静岡地方裁判所で出された。さらに、2019年5月16日には東京高等裁判所で控訴審の判決も下された。

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カルタン、ホスレノール、リオナがしのぎを削る

2019年6月29日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、高リン血症治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、25.7%の医師が沈降炭酸カルシウム(商品名:カルタン他)と回答した。 第2位の炭酸ランタン水和物(ホスレノール他)は21.2%、第3位のクエン酸第二鉄水和物(リオナ)は20.0%の医師が、最も処方頻度の多い薬剤として選んだ。 図には示していないが、第4位はセベラマー塩酸塩(フォスブロック、レナジェル)で14.1%、第5位はスクロオキシ水酸化鉄(ピートル)で12.0%、第6位はビキサロマー(キックリン)で7.1%だった。

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フェブリク、日本では使用者の制限を行わず

2019年6月28日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 2019年6月26日に開催された第4回安全対策調査会においてフェブキソスタット(商品名フェブリク)の適応を限定する措置は取らないことが了承された。フェブキソスタットについては2019年2月、米国でアロプリノール(ザイロリック他)が無効、または重篤な副作用が生じたために使用できない患者にのみ使用するよう制限されたこと。これを受けて今回、日本での対応が議論された。

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2型糖尿病の腎構造の早期変化はアルブミン尿の変化と関連

2019年6月26日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

2型糖尿病では、尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)の変化は腎構造の早期変化を反映しているが、早期からの糸球体濾過率(GFR)の変化と腎構造の変化との関連は弱いことが示された。

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透析開始直後に事前指示書に署名してもらうコツ

2019年6月18日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 長崎市の中心部に位置する長崎腎病院――。九州で最も多くの透析患者を抱える透析専門の病院の壁に、1枚の張り紙が掲出された。それは公立福生病院(東京都福生市)の透析中止事案が新聞に報道されて間もない、3月11日のこと(写真1)。そこには理事長名で、「極度の状況でない限り、透析の中止を提案することはない」「今後とも安心して透析を続けられる」ことが明記されていた。 「この張り紙を見て、涙ぐむ家族もいた。多くの患者さんが安心したと言ってくれた」と振り返るのは、同院で医療相談員として勤務する社会福祉士/介護福祉士の藤原久子氏だ。 貼り紙を掲出した理由について、同院を運営する医療法人衆和会理事長の舩越

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CKD診療の3つの課題の解決法が見えてきた?

2019年6月11日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 慢性腎臓病(CKD)診療の課題は3つある。

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早産児は中年期まで慢性腎臓病リスクが高い

2019年5月29日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 米国Mount Sinai医科大学のCasey Crump氏らは、スウェーデン国民を対象とした出生登録と病院登録データを照合し、1973~2014年に生まれた子どもを最長で43歳になるまで追跡し、慢性腎臓病(C…

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透析が必要というだけで終末期なのではない

2019年5月29日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 疾患の終末期や救急や集中治療で予後が厳しい患者の診療方針の決定に参考になる提言やガイドラインの発表が相次いでいる。最も早く登場したのが2006年の日本集中治療医学会の「集中治療における重症患者の末期医療のあり方についての勧告」で、その後、厚生労働省や他の学会も相次いで発表した。こうした提言を実際の診療現場でどう応用したらよいのだろうか。

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34万人の臓器不全患者を救っていることに胸を張れ

2019年5月28日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

多額の医療費を使う透析医療は医療費総額を押し上げるものとしてやり玉に挙げられることが多いが、34万人もの臓器不全患者の命を救っていることに腎臓/透析医はもっと胸を張ってよい。患者を救うことと医療費がかかることは別の問題であろう──。長年、透析医療や透析にしない治療を手掛けてきた新北九州腎臓クリニック理事長・院長の海津嘉蔵氏は言う。

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透析導入前に患者と話し合うべき4つの選択肢

2019年5月27日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 透析導入が必要となる段階で、医師は患者に対して治療の選択肢を十分に説明できているだろうか。長年、透析医療に携わり、日本透析医学会が2014年に「維持血液透析療法の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」の策定に関わったほか、腎臓病SDM推進協会の理事も務める伊丹腎クリニック(北海道登別市)の伊丹儀友氏に、透析の現状と患者・家族との関係について話を聞いた。

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透析拒否で死亡、遺族が医師を訴えた理由

2019年5月23日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

透析を拒否した患者が死亡したことをめぐって、遺族が担当医師らを訴えた裁判がある。遺族側は、治療拒否の意思が明らかであっても、生命の危険がある場合は、医師にはその治療を行う義務があると主張。判決は、患者の自己決定権を無視したものと遺族の主張を退けた。この裁判の教訓は何か、医療訴訟に詳しい弁護士の桑原博道氏(仁邦法律事務所)に聞いた。

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4通りのeGFR計算式の精度を検証する

2019年5月22日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 慢性腎臓病(CKD)患者の糸球体濾過量(GFR)を正確に推定することは重要だ。通常は、血漿クレアチニン値を利用する計算式を用いて推定糸球体濾過量(eGFR)を算出する。フランスLyon市民病院のLuciano da Silva Selistre氏らは、高齢者に対する4通りのeGFR計算式の能力を、イヌリンクリアランスに基づくGFR測定値と比較する後ろ向き研究を行い、4つの式の能力に臨床的な差は無いが、いずれも精度は限定的だったと報告した。JAMA Intern Med誌電子版に2019年4月29日に掲載された。

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透析見合わせを患者と話すときに医療者が心がけるべきことは?

2019年5月21日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 公立福生病院(東京都福生市)で、腎臓病患者が血液透析治療を中止する選択をし、その後、死亡に至ったとする報道を機に非難や責任を追及する声が広がった。このときポイントとなった「透析を中止する(見合わせる)」という選択については、日本透析医学会が2014年に「維持血液透析療法の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」をまとめ、発表している。長年透析医療を手掛け、この提言の作成に関わった春日井市民病院(愛知県春日井市)の渡邊有三氏に、透析医療の進歩と限界、患者・家族との関わりについて聞いた。

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腎盂腎炎の診断でCVA叩打痛が当てにならないこれだけの理由

2019年5月15日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 成人の尿路感染症は発生率や症状などに性差、年齢差がある感染症であり、性別と年齢を意識して診療する必要があります。若年男性では尿路感染症の発症自体が珍しいですが、女性では誰でも生じ得るコモンディジーズの1つです。女性は尿道が短く肛門と尿道の距離が短いため、泌尿器解剖学的な異常がなくても尿路感染症を起こしやすいからです。

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アトラセンタンは2型糖尿病患者の腎臓病進行を遅らせる

2019年5月14日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 オランダGroningen大学のHiddo J L Heerspink氏らは、慢性腎臓病を有する2型糖尿病患者で、高濃度のアルブミン尿がある患者を対象に、選択的エンドセリンA受容体拮抗薬のアトラセンタン、ま…

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5α還元酵素阻害薬は2型糖尿病発症を増やす

2019年5月8日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 英国University College LondonのLi Wei氏らは、UK Clinical Practice Research Datalink(CPRD)のデータを利用して、良性前立腺肥大(BPH)に対する5α還元酵素阻害薬(デュタステリドまたはフィナステリド)の長期投与と2型糖尿病の新規発症の関係を検討するコホート研究を行い、タムスロシンを投与した場合に比べ、これらの薬は2型糖尿病発症リスクを上昇させることを示した。さらに、台湾の国民健康保険データベースを用いた検証コホートでも同様のリスク上昇が見られたと報告した。結果はBMJ誌電子版に2019年4月10日に掲載された。

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病院側が語った「透析中止」の真相

2019年4月25日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

公立福生病院(東京都福生市)で、腎臓病患者が人工透析治療を中止する選択をし、その後、死亡に至ったとする報道を機に非難や責任を追及する声が広がった。矢面に立たされた病院側…

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糖尿病患者の腎症進行の原因物質を同定、新たな治療法につながるか

2019年4月24日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

──これまで慢性腎不全モデルマウスに便秘薬を投与すると腸内細菌叢が改善し、さらに慢性腎臓病(CKD)の進行抑制ができる可能性があると報告されています。

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女性の尿失禁により効果的な治療法は何か?

2019年4月12日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 米国Brown大学のEthan M. Balk氏らは、女性の尿失禁治療に用いられる薬物療法と非薬物療法の有効性と安全性を検討するために、系統的レビューとネットワークメタアナリシスを行い、無治療との比較では多く治療法が効果を上げており、行動療法を単独または他の介入法と併用した場合、薬物療法単独よりも効果が高かったと報告した。データは、Ann Intern Med誌2019年3月19日号に掲載された。

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福生病院の診療記録の不備を東京都が文書で指導

2019年4月12日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

公立福生病院(東京都福生市)に立ち入り検査を実施した東京都は4月9日、一部で患者の意思を確認する書類が保存されず、代替療法の説明の記録にも不備があったとし、文書による指導を行った。病院側は4月11日、「指導内容を真摯に受け止め、診療記録における記録の徹底を図る」とするコメントを発表した。

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腎障害時に腸内細菌が作るD-セリンが腎臓を守る!

2019年4月5日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 急性腎障害が発生すると腸内細菌がD-セリンを作り、それが腎臓に集まって腎保護作用を示す──。そんな研究結果が最近、報告された。

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CKD患者の代謝性アシドーシス用の新薬が有望

2019年4月3日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 慢性腎臓病(CKD)が進行した患者では、慢性代謝性アシドーシスが起こりやすい。現在アシドーシス治療に用いられている重炭酸ナトリウムの経口投与は塩酸を中和するだけだが、非吸収性のカウンターイオンフリーなポリマー薬であるveverimerは、消化管内の塩酸に選択的に結合し、除去する作用を持つ。米Baylor Scott and White Health and Wellness CenterのDonald E Wesson氏らは、この治療薬候補の有効性と安全性をプラセボと比較するランダム化対照試験を行い、代謝性アシドーシスの補正に有効だったと報告した。結果はLancet誌電子版に2019年3月8日に掲載された

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「膀胱炎治療にクラビット」は時代遅れ

2019年3月26日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 前回は単純性膀胱炎の診断について紹介しました。今回は治療について考えていきます。単純性膀胱炎の治療のスタンダードは、現在は抗菌薬の投与です。 「現在は」と強調したのは、近年、膀胱炎の治療に対し、抗菌薬と消炎鎮痛剤(NSAIDs)の治療効果を比較した臨床試験が海外で立て続けに報告されているからです1)2)。まだ十分な結論は得られていませんが、後述するように膀胱炎へ処方できる抗菌薬の選択肢が少なくなっている中、今後はNSAIDsのみで治療する方向に向かうのかもしれません。 さて、膀胱炎患者に抗菌薬を処方する際に、どの薬剤を選択しますか? 「尿路感染、膀胱炎にはクラビットだろ!」という先生がおられましたら、

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尿中シュウ酸値が高いとCKDが進行しやすい

2019年3月25日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 米国Harvard大学医学部のSushrut S. Waikar氏らは、尿中のシュウ酸排泄量が多いと慢性腎臓病(CKD)が進行しやすくなるという仮説を検証するため、Chronic Renal Insufficiency Cohort(CRIC)研究に参加している患者の24時間尿のシュウ酸排泄量を測定し、排泄量が多い患者は、CKDが進行しやすく末期腎不全(ESRD)を発症しやすかったと報告した。結果はJAMA Intern Med誌電子版に2019年3月4日に掲載された。

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「透析中止事件」で見えてきた法的な論点

2019年3月25日 日経メディカル Online 腎・泌尿器

 東京都福生市の公立福生病院で2018年8月、44歳の女性患者の血液透析を中止したことで約1週間後、患者が死亡した事件に関する報道が続いている。報道ベースではあるが、事実関係が次のように整理されつつある。

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